例えばこんな加工データでMDFを切りたい場合、
私は、ネジ穴やはめ込み穴を先に抜いた後に、それぞれの外枠を切り抜くようにしています。
細かい物を先にカットすることで、MDFの反りや歪みの影響を少なくする為です。
(実際効果があるかどうかは微妙で、逆効果の可能性も否定できないけどもw)
しかし、この加工データをFABOOLSoftwareに読み込ませると
こんなパラメーターになってしまいます。
ネジ穴やはめ込み穴をそれぞれ別々に抜く為に色を全て違う値にしているので、チェックボックスも大量です。
それより何より順番がバラバラで、これが一番困りもの。
単純な加工データなら、順番の並び替えも簡単ですが、このデータの場合、どのチェックボックスがどの穴に対応しているのかも判別不可能です。
なので、私はデータ作成時にカットの順番を指定するようにしています。
こうすることでFABOOL Softwareでのチェックの付け外しを無くし、多少なりともレーザー加工をやりやすくしています。
順番を指定する
※Inkscapeを使ってSVGファイルで書き出す時の話
加工の順番は、Inkscapeの場合、オブジェクトの重なりの順番がFABOOL Softwareのパラメーターの順版となります。
FABOOL Softwareでは最背面のデータから順番に前面のデータへとパラメータに並ぶ。
オブジェクトの重なりの順番は、オブジェクトを選択した状態で、メニューの[オブジェクト]から[前面へ][背面へ]を使って入れ替えることが可能です。
Inkscapeの編集画面だけで重なりの順番が分かりにくい場合は、InkscapeのXMLエディターで確認すると分かりやすいです。
XMLエディターはメニューの[編集]から[XMLエディター]を選んで開きます。
XMLエディターでは、選択中のオブジェクトと他のオブジェクトの前後関係が確認できます。
上が背面、下が前面の順、つまり上から順番にFABOOL Softwareに読み込まれます。
そして、もう一つ
重なりの順番変更だけでは不十分で、この順番で並べる為には全てのオブジェクトをパスに変換しておく必要があります。
パスの変換は、オブジェクトを全て選んだ状態で、メニューの[パス]→[オブジェクトをパスへ]を実行します。
FABOOL Softwareでは、SVGのrectやellipseといったエレメントに対応していますが、読み込みの順序はそれぞれ別々なので、並び順を指定したい場合はパスに変換してしまうのが手っ取り早いです。
そして、重なりの順番を編集した加工データを読み込ませると、ご覧の通り。
これで、バラバラだった順番も、希望通りに読み込まれました。