他の人のEnder-3動画を見ていて、ヒートベッドの下に断熱材を入れている方を何人か見かけました。
そう言えばBS01でもベッドの下に断熱材を入れていましたが、Ender-3には断熱材がありません。
そんな訳で、私も真似してEnder-3に断熱材を入れてみることにしました。
ヒートベッドの下に断熱材を入れる理由としては、プリント前のベッド加熱の時に時間がかかるので温度上昇を少しでも早くしたいと言うのと、プリント中にベッド温度を安定させたいと言う狙いです。
熱は基本的に上に行くものと習ったので下に断熱材入れて加熱時間の短縮にどれだけ効果があるかは分かりませんが、Ender-3はプリント中にベッドが前後に移動するので、プリント中の温度の安定には多少でも効果があるんじゃないかと期待。
そして、断熱材を入れると言っても、純正品として売られてる訳では無いので自作しました。
断熱材の材料として、ダイソーで売っているフェルト生地を利用しました。
サイズは70cmx60cmでした。
Ender-3のヒートベッドは最大110℃まで対応していると言うことで、私は普段こんなにも加熱することは無いのですが、フェルト生地の耐熱温度を調べると一般的な羊毛フェルトで100℃程度らしいので、最大加熱はしない方が良さそうです。
・・・と思ったら
ダイソーのフェルトは、ポリエステル100%でしたw
そりゃそうか・・・と言うことで、耐熱温度は問題無さそうです。
フェルト生地を切ってヒートベッドの下に入れるのですが、適当に切ると失敗しそうなので型紙を用意しました
Ender-3のヒートベッドのサイズは235mmx235mmです。
取り付けの際ヒートベッドを取り外すのは面倒なので、隙間から滑り込ます為にボルト位置はスリット状(?)にカットするようにしました。
ちなみに、家にはプリンターが無いのでコンビニでプリントしました。
昔、コンビニのコピー機でプリントした時は等倍印刷に苦労した記憶があるのですが、最近は等倍印刷に対応しているんですね。便利になりました。
型紙を余分なところをカットしてフェルトの上に置いてみた
型紙通りにフェルトをカット
型紙を使って生地を切ると言うことをやったことが無かったので、あまり上手く切れませんでした。
とりあえず形にはなったので良しとします。
ちなみに、2枚切りました。
フェルト1枚は薄いので2枚使えば効果が高そうなので・・・
切れたフェルトをEnder-3のヒートベッドの下に入れます。
最初2枚のフェルトを入れるつもりですが、隙間から2枚同時に入れるのは難しかったので、結局1枚だけにしました。
フェルトの固定は、ビルドシートを固定しているクリップに一緒に挟んで固定することにしました。
4隅+ケーブル部分はサイドにもクリップを付けました。
が、ここで問題が・・・
なんとオートベッドレベリング用の近接センサーがこのクリップに反応してしまうのです。
(上の写真では、ヘッドが少し横にスライドしていますが、実際にはまともにクリップの上でセンサーが動きます。)
しょうがないので、またファームウェアを書き換えて、センサーの作動位置を少し内側に移動させました。
センサーの作動位置を変えるのにファイル(Configuration.h)の内容を修正しました。
修正した箇所は以下の通り
#if ENABLED(AUTO_BED_LEVELING_LINEAR) || ENABLED(AUTO_BED_LEVELING_BILINEAR) // Set the number of grid points per dimension. #define GRID_MAX_POINTS_X 3 #define GRID_MAX_POINTS_Y GRID_MAX_POINTS_X // Set the boundaries for probing (where the probe can reach). #define LEFT_PROBE_BED_POSITION MIN_PROBE_EDGE+10 //#define RIGHT_PROBE_BED_POSITION (X_BED_SIZE - MIN_PROBE_EDGE) #define FRONT_PROBE_BED_POSITION MIN_PROBE_EDGE+15 //#define BACK_PROBE_BED_POSITION (Y_BED_SIZE - MIN_PROBE_EDGE)
1024行と1026行のコメント箇所をアンコメントして、最後に+10と+15をそれぞれ入れました。
左端から内側に10mm移動、フロントの端から内側に15mm移動させました。
フロントは移動させなくても問題ありませんでしたが、毎回クリップの上をセンサーが通るのが気になっていたので、ついでに修正。
これで自動ベッドレベリングも問題無くなりました。
断熱材のセットが終わったので、その効果をテストします。
Ender-3の表示では、気温が17℃となっています。
ちなみに、別の温度計では14℃と表示されていましたが、結構暖かい日でした。
テストでは、この温度からベッドを70℃まで加熱するタイムを断熱材が有る時・無い時で計ってみました。
加熱終了が判りやすくなるように、以下のG-Codeを実行して、加熱終了時に音が鳴るようにしました。
M190 S70 M300 S300 P100 M300 S0 P100 M300 S300 P100 M300 S0 P100 M300 S300 P100
結果は、断熱材無しの時が3分50秒、断熱材有りの時が3分36秒でした。
14秒短縮は思ってたよりも良い結果です。
単なる周辺温度の影響とも考えられますが・・・
もっと何回も実験して平均を出せば良いのしょうが、面倒なので・・・
と言う訳で今回はこの辺で失礼します。