前回買ったダイソーの500円のモバイルバッテリーをArduinoの電源として使いたいと思います。
しかし、ダイソーの物に限らずモバイルバッテリーをこう言った電子工作で使う場合、ちょっとした問題が有ります。
オートパワーオフの機能ですぐに電源が切れる問題
殆どのモバイルバッテリーに備わっているであろう、オートパワーオフ。
流れる電流を監視して、電流が小さくなれば自動で電源が切れる機能ですが、実はこれは小さい電力で動作する電子工作なんかでは、逆に迷惑な機能となります。
給電を続けて欲しいのに、勝手に電源を断たれるので、困りものです。
今回実験に使ったのは中華製の似非Arduino NANO。
これは単体で約20~25mA程電流が流れますが、これではモバイルバッテリーは給電終了と判断して電源が断たれてしまいます。
ちなみに、このダイソーのモバイルバッテリーは約15秒で電源が切れます。
オートパワーオフされない為に
モバイルバッテリーのオートパワーオフで電源が切れないようにするのは簡単で、余分な電気を流せば良いのです。
そうすれば給電中と判断され電源が切れることが無くなります。
では、どれくらい電流を流せば良いのでしょうか・・・
実際に抵抗を繋いで試してみました。
すると、だいたい70~75mAの電流でオートパワーオフをキャンセルできる事が分かりました。
しかし、この値はモバイルバッテリーの種類によってまちまちです。
私の手持ちのモバイルバッテリーの中では100mA以上流さないと電源が切れるものもありました。
アダプター作成
今回汎用的に使える余分な電流を流す為のアダプタを作りました。
アダプタと言っても、USBコネクターに抵抗を半田付けするだけ・・・
200Ωの抵抗を3つ並列でUSBコネクターのVBUS-GND間に半田付けしました。
これをUSBに接続すると、75mA程流れます。
3つ並列にしているのは、手持ちの定格1/4Wの抵抗では定格を越えてしまうので、3つに分散させることで定格を上げています。
それでも200Ωではほんのり熱を持つので、もう少し増やした方が良いかも・・・
あと、もちろん、これだけだと1ポートしか無いダイソーのモバイルバッテリーでは使えません。
なので、1ポートのUSBで2つを充電できるソケットを買って来ました。(これも100均で買いました)
これの片方に、先ほど作ったアダプターを繋いで、もう片方から給電します。
こうやって接続することで、Arduinoのような消費電力の小さい回路でも、電源が断たれることが無く使い続けることができます。
ちなみに、ArduinoにBlink(ArduinoIDEに含まれるサンプルプログラム)を書き込んでどれだけ持つか試した所、ダイソーの500円モバイルバッテリーで約16時間程給電し続けることができました。
さらにバッテリーを長持ちさせるなら、余分な電流をずっと流すのでは無く、断続的に流れるような回路を組めば少しは長持ちするんじゃないかと思います。
が、私は16時間持てば十分なので、今回は作りませんでした。
それはまたいずれ・・・